父の日に思うこと

私の父は海外へ単身赴任をして約13年になる。弟が高校生、私が短大生の頃赴任した。それからは父と顔を合わせるのは年に1~2回、という生活が続いている。お互いの予定が合わないと一度も会えないこともある。弟も私も思春期は通り越していたので、父親がいなくなった為にグレる(こういう言葉は今でも使うのかな)ということはなかったけれど、もし父が家にいたら・・・と考える事が最近多くなった。私は父がいなくなってから数年後にアメリカへ引っ越してしまったので、実際会える頻度は変わらなかっただろうけれど、それでも父が母と一緒に日本の家にいるといないでは大きな差があったに違いないと思う。

父は決して口数が少ないわけではないが、ベラベラ喋るタイプでもない(ちなみに仕事の愚痴は言わないが、毒舌家であり、友達に会わせる時などヒヤヒヤさせられる)。そういう性格もあるのだろうけれど、長年父親という役割を放棄せざるを得なかったことに罪悪感を感じているのか、娘の私のやる事には全く口を出さなくなった。相談すれば色々と親身になってくれるが、私から何か言わなければ向こうからあれこれと意見を言う事が一切無い。それだけではなく、たまの電話も全くと言っていいほどかけてこない。

駐在員とはいえ、海外で一人会社を運営するというのは私には想像もつかない苦労があるだろう。話を聞いてもいつも忙しそうにしている。しかしセキュリティガードとメイド付きの、眺めの良いアパートに住み、食事は1日3度外食。娘にたまに電話をかける時間くらい、ちょいと努力すれば見つけられるだろうに、どうも腰が重くなるらしい。認めたくないが、きっと軽いうつ病なんだろう。

病気のせいだけではなく、この13年の間に仕事でもプライベートでも色んなことがあって、父の性格は随分変わったように思う。何を考えているのか分からないような気もするし、逆に離れていたからこそ彼の孤独な気持ちが手に取るように分かる気もする。父のことを思うといつも複雑な気持ち、寂しさ、同情、憤り、愛情・・・などが混ざって感傷に浸ってしまうのだ。

私はもうすっかり成長した大人なので、父の声が聞きたければ自分から電話する。しかし3回に2回は繋がらない。経済発展国のせいか、父の使ってるシステムが悪いのか、こういう事はしょっちゅう。そして今日も父の日だ、と思って電話をかけてみたけれどやはり繋がらなかった。慣れているはずなのに何故か今日はすごく寂しくて不幸な気持ちから抜け出せない。
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by daisyduke | 2007-06-17 23:14 | 日記